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テンプター(スズキ)

スズキ/テンプター

歯切れのよい鼓動感やトルク感、扱いやすさなどを兼ね備えた空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。古い英国車のような外観を持つ、スズキのシングルモデル。ボリューム感のあるフォルムでありながら、単気筒モデルらしいスリムで軽量・コンパクトな車体となっている。H型アルミリムを採用したスポークタイプの前後ホイール、ダブル2リーディングタイプのフロントドラムブレーキなど、メカニズムはベーシックだ。

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スズキが送り出した大人の400ccシングルが「テンプター(NK43A)」

1990年代はネイキッドモデルが主流となる一方、オフロードバイクをベースに「スカチューン」と呼ばれるカスタムが流行した時期でもある。この流れからストリート系というカテゴリーが確立したと言ってもいいだろう。シンプルなシングルモデルを中心としたストリート系は、250ccクラスではラインアップが充実していったが、400ccクラスとなると、1978年のデビュー以来変わらないスタイルのSR400が人気を独り占めしていた状態だった。他にもSRX400やグース350などの単気筒モデルはあったが、流行のカスタムベースには適していなかったというわけだ。そんな中で登場したのがスズキ・テンプター(NK43A)だ。

レトロ、トラディショナル、クラシカルといった言葉が似合うスタイリングは、どこか懐かしさを感じさせるシンプルなデザイン。まさに、SR400を意識したライバルモデルだ。直立し、スクエアなデザインが特徴的なエンジンはLS650サベージ(NP41A)をルーツとする空冷SOHC単気筒で、サベージ400(NH42A)の24psに対して27psとパワーアップされている。また、ベルトドライブからチェーンドライブに変更された。SR400(1JR)と同様に前後ドラムブレーキを採用し、ホイールにはH型リムを採用するなど、各部の作り込みはSR400以上と言っても過言ではない。

テンプターが登場した翌年の1998年にはホンダがスクランブラースタイルのCL400を発売し、ホンダ・ヤマハ・スズキの3メーカーが空冷シングル400ccモデルをラインアップさせた。これで役者は揃ったわけだが、まるで「SR400」というひとつのカテゴリーを確立させていたと言ってもいいくらい、SR400の人気は絶大だった。結局、2000年モデルを最後にテンプターは生産終了してしまったが、決して素材が悪かったわけではなく、環境問題が騒がれている今なら、低燃費の400ccシングルはベストなバイクといえるだろう。