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125ccクラススクーターに洗練さをもたらした「ヴェクスター125(CF42A)」

1990年代初めの125ccクラススクーターは、50ccと共通のボディーで小振りな2ストモデルと、やや大きめの4ストモデルがラインアップしていたが、後者は1987年2月にフルモデルチェンジしたホンダ・スペイシー125(JF03)と、1983年に登場したシグナス125(50V)が長い間販売されており、新型がなかなか追加されない状態が続いていた。そこに登場してきたヴェクスター125【ベクスター125】(CF42A)は、ライバル車に比べてデザイン性が高く、かつ、軽量・パワフルで快適な走行性能を実現したモデルだった。

新開発の空冷4スト単気筒エンジンは12ps/7500rpmを発生し、加速ポンプ付きの専用キャブなどにより低速から高速まで力強い走りを実現した。足回りは、フロントにφ30mmの高剛性テレスコピック式フォーク、リアには複筒オイルダンパー&片持ちユニットスイングアーム式を採用。ブレーキはフロントにφ180mmのディスク、リアはドラムとし、リアブレーキは50ccスクーターと同様のハンドブレーキとしたのがライバル車(フットブレーキ)との違いだ。また、年代を感じさせ、落ち着いた感じのライバル車に対し、洗練されたデザインと高い収納力を誇る点も一歩進んでいた。

アドレスV125(CF46A)にバトンタッチするまで、一時はアヴェニス125(CF43A)やアドレス110(CF11A)、アドレスV100(CE11A・CE13A)も含めて125ccクラスに4車種がラインアップしていたが、ヴェクスター125が長生きしたのは経済性や走行性能、デザイン性、積載性のバランスが良かったから。今の主流は軽量・コンパクトなアドレスV125だが、どっしりとした安定感を求めるならヴェクスター125に軍配が挙がるだろう。実際、一度ラインアップ落ちしたヴェクスター150(CG42A)が2006年に復活していることからも、ヴェクスター素性の良さを伺うことができる。