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GPX400R(カワサキ)

カワサキ/GPX400R

GPX400Rは、GPZ400Rをベースに登場した、名車から名車への橋渡しとなった隠れた名車。GPZ400Rの進化形といった位置付けだったが、わずか1年余りで姿を消したように、販売面では振るわなかった。だが、間違いなくGPZ400Rよりも進化していたはず。

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名車から名車への橋渡しとなった隠れた名車「GPX400R(ZX400F)」

水冷4気筒59psのGSX-R400(GK71B)やFZ400R(46X)といったレーサーレプリカの元祖とも言えるモデルが出揃っていた頃、カワサキは空冷GPZ400F(ZX400A)にかわる水冷のGPZ400R(ZX400D)を投入。今で言うツアラー系に属するが、これが1985年、1986年と2年連続400ccクラスの登録台数1位のベストセラーとなり、後に登場するCBR400R(NC23)やVFR400R(NC21)、FZR400(1WG)といったフルカウル、レプリカ系をも上回る人気を誇っていたのだ。そんな中、このGPZ400Rをベースに登場したのがGPX400R(ZX400F)となる。

GPZ400Rの人気が高く、かつレプリカ指向が強まっていたにもかかわらず、なぜGPX400Rを登場させたのか。エンジン各部の軽量化や、電気式アンチノーズダイブシステムの採用などはまだしも、GPZ400Rのアルミフレームからスチールパイプフレームに変更されたことや、兄貴分のGPX750R(ZX750F)と同様のスタイリングはツアラーとしての熟成度を高めたものと言え、他のレプリカ路線とはまったく異なる。GPZ400Rの進化形といった位置付けだったのだろうが、わずか1年余りで姿を消したことからも想像できるように、販売面では振るわなかった。

だからと言って、GPX400Rがマシンとして劣っていたのかというとそうではなく、間違いなくGPZ400Rよりも進化していたはずで、後に登場するZZ-R400(ZX400K)にもセンターカムチェーンのエンジンやツアラーとしてのコンセプトは受け継がれている。カワサキ400ccクラス初のレーサーレプリカとなったZX-4(ZX400G)の登場や、GPZ400Rのあまりの人気の高さによって、イメージ的に「GPX」が弱かっただけに過ぎない。GPZ400RからZZ-R400への橋渡しとなったGPX400Rも、ある意味では「隠れた名車」と言えるのではないだろうか。