スプロケット付近のオイル漏れ対策に“チェーンカバー”が効く！

こんばんは、オオガキです。

旧車ハーレーに乗っている皆さまの中で、おそらく多くの方が頭を悩ませている「オイル漏れ」。その中でも特に厄介なのが、ミッションのスプロケット付近からのオイル漏れです。この部分から漏れたオイルは、走行中に回転するドライブチェーンへと付着し、遠心力によって周囲へ飛び散ってしまいます。結果としてバイクが汚れるだけでなく、ライダーの服やヘルメットまで油だらけ…なんてことも珍しくありません。

純正スタイルのバイクであれば当然チェーンカバーが装備されていますが、チョッパーカスタムの場合は「気づいたら自分のバイクには付いていなかった」というケースが非常に多いです。そんな時に大いに役立つカスタムパーツこそが “チェーンカバー” です。

ただし、スリムなチョッパーに純正の重厚なチェーンカバーを付けると、どうしても雰囲気が合いません。そこで当店では、スタイルを損なわないシンプルなワンオフチェーンカバーを製作することがあります。

今回の車両では、32mm幅のフラットバーを使用し、スプロケットのR形状に合わせて少しずつ曲げ加工していきました。固定に関しては車両によって場所が異なりますが、画像のように長めのカバーの場合は最低2箇所で固定するのが必須です。

フレーム側に固定場所がない場合はP型クランプを使い、フレームとカバーを挟み込むように固定します。

多くの車両に元々1箇所ほど穴があるため、そこを利用すると取り付けがスムーズです。

チェーンカバーが無い状態でツーリングへ出ると、一度走っただけで服が油まみれになってしまい、そのまま“バイク専用の服”として運命づけられる……なんてことがよくあります。
オイル漏れに悩んでいる方、チェーン周りの汚れに困っている方は、ぜひチェーンカバーの追加を検討してみてください。
小さなパーツですが、快適さは驚くほど変わります。ほぼ同じ形状で真鍮製も作成可能でございますのでお気軽にご相談くださいませ！

さて、お次にご紹介するショベルヘッド様は、車検のためにご入庫いただき、ただいま点検整備の真っ最中の車両です。オーナー様には約10年間しっかり乗り続けていただき、このタイミングで前後タイヤを一気に交換することとなりました。

そこでフロントホイールを外してみたところ、思わぬ発見が…。

フロントを分解した際、スプリンガーフォークのロッカーアームを固定しているナットが緩み、今にも外れそうな状態になっていました。この部分の緩みは旧車では比較的よく見られるトラブルですが、今回はナットが落下せず、なんとかその場に留まってくれていたのが幸いです。

もし走行中に外れていたら……と考えると、ゾッとしますね。このように、何かの作業の流れで偶然発見できるケースは非常に多いのですが、今回は特に危険度の高い箇所だったため、車検のタイミングで気づけて本当によかったと思います。
「やっぱり車検制度って大事だな」と改めて感じる瞬間です。

なお、タイヤに溝が残っていても、ひび割れが激しい、使用期間が長すぎる。などの場合は、走行中にトラブルが出る可能性があります。ですので、車検のタイミングで交換をご提案することが多い理由はここにあります。安全第一で楽しんでいただきたいです。

もう一つ気になる点として、画像では少し見づらいかもしれませんが、オイルタンク下部にかなり多くのオイルが溜まっているのを確認しました。「こんなところにオイルが溜まるのはおかしいな…」と思い調べてみたところ、

こんな見にくい箇所の固定場所ですが、定期的には点検しないとなりませんです。。。

今回のように、長年乗っていただいた車両ほど、思いがけない箇所に不具合が現れることがあります。しかし、それもまた旧車ハーレーの“味”であり、手をかけながら付き合っていく楽しさでもあります。

車検や点検のタイミングでしっかりと向き合ってあげることで、これからも安心して末永く楽しんでいただけるはずです。当店でも一つひとつ丁寧にチェックしながら、お客様のバイクがこれから先も元気に走れるようサポートしてまいります。

整備が完了しましたら、またこちらでご報告いたしますので、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました！